第一回(2006年春):谷口美づき(7年目麻酔科医師)

はじめに
 ジョン・キンセラ先生(左から二番目)にお骨折りいただき、グラスゴー大学にて勉強させていただきました

 写真の方々はICUの先生方で、皆さんとても親切です
 グラスゴー大学は1451年に設立され、リスターやグラスゴー・コーマ・スケールにゆかりのある大学です

 写真は病棟として使われている建物。内部はもちろん近代的な病院ですが、外観は歴史的な建物にしか見えません
Glasgow Royal Infirmary
 まずお邪魔したのがGlasgow Royal Infirmary。 大学附属の病院です
 手術室とICUの入っている建物
 入館は厳しく制限されており、専用のカードをお借りしました

 もう少し長期の滞在者には専用のカードを作ってくださるそうです
Glasgow Royal Infirmary - ICU
 General ICUの様子

 最先端機器がならぶ様子は日本とそう変わりませんが、患者さん一人ひとりに割り当てられたスペースの広さは、うらやましいものがあります

 また、患者さん一人につき看護師一人が常に割り当てられる手厚い体制でした
 壁に目をやると温度設定が22.7度。どうりでちょっと寒いなと思ったわけです

 「日本では26-27度です」と言ったら、「そんなの暑すぎる」と言われ、こっそり設定温度を上げると、いつの間にか下げられてました
 General ICUのナースステーション 
 スタッフルームも広くて機能的
Glasgow Royal Infirmary - Operation Theatres
 「手術室はいくつあるの?」といろんな人に尋ねてみましたが、皆「AからZまであるから、少なくとも26はあるけど、詳しくは良く解らないよ」という答えでした
 お世話になった心臓麻酔を専門にされている先生(左)とレジデント(右)の先生

 心臓麻酔専門の先生は8人いるそうです。専門医への道のりは長く、9年かかるそうです
 全身麻酔の道具

 気管チューブの固定は左の”白い紐”で行います
 ICUでも麻酔でも、これでもかという位、頬にめり込ませて固定していました
 内径10.0の気管チューブ

 あんまり日本では見ないけど、こちらの人々の体格を見ると納得です
 ゴム製ディスポのダブルルーメンチューブ(1万円位)

 「このチューブは位置がずれなくて良いんだよ」とか言いながら、挿管後にギューギュー引っ張って見せてくれました
 薬剤識別ラベル
 「日本から来たのかい?うちにはテルモもあるよ」
 全身麻酔の導入は、手術室に隣接する麻酔導入室にて行なわれます
 無事に全身麻酔導入が終わると、「Tea? or Coffee?」と普通に聞かれます

 私は「Tea Please!」といつも答えていましたが、スコットランド人は以外にもコーヒーをお好みでした
 医師の喉を潤すお茶は、OPE室に隣接する給湯室から運ばれてきます。

 イギリスならではですね

 ランチもこの部屋でとります
 給湯スペースの壁にはこんな言葉が.......
 こんな様子になっています

 給湯室ではスタッフがお互いに頃合を見計らいながら Fish and Chips などのお昼ご飯を食べたり、お茶を飲んでくつろいだりしています
 全身麻酔導入後、患者さんは手術室へ運ばれOPEとなります

 導入室から手術室への移動の間、患者さんは無呼吸!ジャクソンリースなどの使用はありません
 この病院ではほとんどの麻酔器がエスティバでしたが、ソーダライムが赤かったり、フローメーターのノブのカラーコードや位置がちょっと違ったりしていました
 手術終了後は回復室へ

 室温はここも低めなのですが、回復室の天井には患者さんを暖めるヒーターがちゃんとついていました

 心臓外科手術後の患者さんは、回復室では無く、Cardiac ICUへ行きます
Golden Jubilee National Hospital
 Golden Jubilee National Hospitalを訪れました。この病院はもともと私立の病院だったのですが、公立の病院に変わったそうで、とても贅沢な施設でした
 病院にはホテルが併設されていて、豪華な廊下はホテルのレセプションへと続きます
 麻酔器もPrimus、自動記録装置付き
 心臓麻酔のセッティング
 ICUは全室個室でガラス戸がついていました
グラスゴー散歩
 こちらは滞在したホテルの最寄り駅Chairing Cross

 グラスゴーは鉄道網が発達していて便利です。病院最寄り駅のHigh Streetまで2駅電車で通いました
 滞在したキッチン付きアパートメント。とても快適でした

 グラスゴーの宿泊費はロンドンに比べると遥かに安いのですが、何しろポンドが高すぎます
 グラスゴーには中村俊介選手が所属するセルティックがあるため、街で知り合った人に「ナカムラ!ナカムラ!」と言われ、彼がこの街でとても愛されているのを感じました

 日本人はほとんど見かけませんでした
 セルティックベアーと羊さん
 グラスゴー最古の建物

 今もホテルとして使われています
 街の中心、大聖堂