麻酔科蘇生科専門医養成(後期研修)プログラム
浜松医科大学付属病院
プログラムの概要
大学病院を含めた関連病院を各6ヶ月-2年の期間でローテートし「周術期患者管理のエキスパート」を養成します。集中治療における患者管理、種々の疾病および手術に起因する疼痛の管理、癌患者の緩和医療を研修するために「手術麻酔研修」に加えて「集中治療部研修」,「ペインクリニック研修」が組み込まれています。 大学院に入学を希望するものは、呼吸・循環生理学、生化学、薬理学に関連したテーマで研究を行いながら、大学病院で臨床研修を行います。 大学での研修中に外国での短期研修(1ヶ月)が組み込まれています。 |
基本進路について
1) 専門医コース
卒後3年目 |
麻酔・蘇生学医局員(医員等)として手術麻酔管理を中心に主に大学病院で1年間研修します。 |
卒後4〜6年目 |
関連麻酔科認定病院(学会指定研修病院)で主に研修します。 大学病院に一時戻る研修時期もあり、海外での短期研修(1ヶ月)を選択できます。海外での学会発表を経験する。 「集中治療部研修」,「ペインクリニック研修」各々6ヶ月。 この期間に麻酔科標榜医および認定医を取得します。 |
卒後7年目 |
麻酔専門医認定試験を受験します。 ペインクリニック認定試験を受験できます。 希望者は,集中治療専門医を目指します。 |
2)大学院コース
臨床だけでなく,臨床研究・基礎研究に興味があり,比較的短期間で医学博士号(課程博士)を取得したいかたに向いているコースです。 |
卒後3〜6年目 |
大学院生として研究を行う。時間の許す限り,臨床の手伝いもしながら,臨床の知識・技術とも維持・獲得しながら研究活動を行う。卒後4年目に麻酔科標榜医および認定医が取得できます。 海外での短期研修(1ヶ月)を選択できます。 海外での学会発表を経験する。 大学院を修了し学位を取得します。 |
卒後7年目 |
関連病院または大学病院で研修します。 麻酔専門医認定試験を受験します。 ペインクリニック認定試験を受験できます。 希望者は,集中治療専門医を目指します。 |
※個人の希望に応じて弾力的に運用しています。例えば卒後5年目からでも大学院コースへの移行は可能です。 専門医養成期間中に1ヶ月の海外研修を体験し,将来の海外留学の一助とすることができます。 仏国トゥルーズ大学ピュルパン病院,ラングィーユ病院 春(4月)秋(9月) 英国グラスゴー大学 随時 仏語に自信があればパリ市内数カ所の大学病院での研修も可能です。 米国麻酔学会,欧州麻酔学会, アジア・オーストラレーシアン麻酔科学会議などで発表出来るように指導医が完全サポートをします。 |
身分・待遇
大学病院 |
身分は医員です。入局3ヶ月以降は,関連病院に日勤の麻酔兼業が可能です。卒後4年目以降は、一人で麻酔を行えるようになれば関連病院以外でも日勤の麻酔兼業が可能となります。 医員には,日本麻酔科学会療養保障制度に医局の負担で加入していただいています。 |
大学院 |
医員に準じて関連病院などのアルバイトで収入を確保しています。 |
関連病院出向中 |
各病院の処遇に従います。 |
卒後7年以降の進路について
麻酔科医の需要は急速に増加していますが、一方で供給が追いつかない状態です。 東海地方は全国的にも麻酔科医が最も少ない地区です。関連病院からは、常勤、非常勤にかかわらず麻酔科医派遣を常に要請されていますが、十分に応えられていないのが現状です。関連病院や部長・医長の派遣を依頼されている病院のほとんどが公立病院,あるいは準公的病院です。 |
関連病院(部長・医長を出している病院) 2010/4/12 現在 (殆どから増員の要求があります)
静岡県 |
県西部浜松医療センター,聖隷三方原病院,遠州病院,浜松労災病院, 浜松赤十字病院,磐田市立総合病院,袋井市民病院,掛川市立総合病院, 静岡県立総合病院,静岡赤十字病院,静岡市立清水病院,富士宮市立病院 |
愛知県 |
名古屋掖済会病院 |
独立型市中病院後期研修プログラムとの違い
研修中に各種の実験補助や、自らの研究を行い、海外での学会発表を経験できます。 邦文の症例報告から英文の論文作成までより充分な指導が受けられます。 大学院で大学院博士号が取れます(現在大学院生3名;1人は中国から)。 専門医コースでも時間は少しかかりますが臨床の合い間に研究を続けて論文博士号を取れるサポート体制ができています。 後期研修終了後の就職・赴任先などに心配がありません。 |
連絡先:
〒431-3192 浜松市半田山1丁目20番1号 TEL:053-435-2286 FAX:053-434-1812 浜松医科大学麻酔・蘇生学 プログラム責任者 佐藤重仁(教授) 研修コーディネータ 加藤孝澄(助教授) 医局長 小幡由佳子(助教)
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