エアウェイスコープTMを用いた経鼻挿管の検討

 

1東京歯科大学 千葉病院 歯科麻酔学講座

山村 紘子1、櫻井 学1、松浦 信幸1、松木 由起子1、一戸 達也1、金子 譲1

 

経鼻挿管におけるエアウェイスコープTM(以下AWS) の有効性を,喉頭鏡(以下LS)使用と比較し検討した.方法:対象は術前に承諾が得られた経鼻挿管症例とした.研究1 (80例)では, LS,AWSのいずれかで挿管し,挿管難易度,挿管に要した時間,麻酔後の咽頭痛について比較した.研究2 (40例)では,同一症例でLS,AWSによる喉頭展開を行い,両方法の展開時の右側側貌を撮影し 1),気管チューブの進行方向と喉頭軸の関係を観察した.結果:研究1 咽頭痛はLSが強かった.また,LSでは気管チューブが気管前壁にあたり,喉頭展開力を緩める必要があった症例が22症例に認められたのに対し,AWSではなかった.研究2 気管チューブの進行方向と喉頭軸の角度がAWSの方が有意に小さかった(LS: 28度,AWS: 16度). 考察:AWSでは気管チューブが気管前壁に当たることはなく,麻酔後の咽頭痛も弱かった.これはAWSの方が喉頭展開力が弱く,気管チューブの進行方向と喉頭軸の角度がLSと比較し小さいことが関与していると考えられる.文献:1)Anesthesiology,107:875-883,2007