覚醒下開頭術中の気道確保に尾側からエアウェイスコープを用いて気管挿管を行った3症例

 

1広島大学病院 麻酔科

田口 志麻1、楠 真二1、鬼丸 里美1、中布 龍一1、河本 昌志1

 

エアウェイスコープ(AWS)はモニター画面が可動式で患者の尾側からの気管挿管が可能である.今回,言語野周囲の脳腫瘍に対する覚醒下開頭術の気道確保をAWSで行った3症例を経験した.【症例】症例1:58歳男性.馬蹄枕による頭部回旋後にレミフェンタニル,プロポフォールで麻酔導入した.患者の尾側からプロシールラリンジアルマスク(LMA)を挿入し,胃管を留置した.術中覚醒時はLMAを抜去した.腫瘍摘出後再び麻酔導入し,尾側からAWSで気管挿管した.症例2:49歳女性.レミフェンタニル,プロポフォール,デクスメデトミジンで導入し,尾側からLMA挿入後,3点ピンで頭位固定した.腫瘍摘出後同様にAWSで気管挿管した.症例3:34歳男性.症例2と同様にLMAを挿入したが,3点ピンで頭部を回旋固定した際に換気困難となった.LMAの位置異常を認めたため良好な換気が行える位置で頭部を再固定し,腫瘍摘出後に尾側からAWSで気管挿管した.【考察・結論】覚醒下開頭術の気道確保において,LMAは咳が誘発されず有用だが,換気異常を来す可能性もあり確実性にかける.AWSの使用により,再気道確保の際に患者の尾側から気管挿管が可能となり,より確実に気道を確保できる.